2009年5月23日土曜日

伊フィアット、オペルの買収は無理そうか?

今月頭辺りから伊フィアットが、GMヨーロッパの中核を成す独オペルの買収に乗り出している。
伊フィアットは今月頭に提携したクライスラーの株式をいずれは51%まで取得し、乗っ取るつもりのようだ。

その上で上記の独オペルを買収し、ヨーロッパ全体の自動車業界の覇権を握りたいらしい。しかし伊フィアットは2009年第1四半期において赤字を出しているらしく、その資金力、耐久力が果たしてクライスラーとオペルを飲み込めるほどのものなのかどうかはわからない。

伊フィアットは2000年代に入ってから、かなりの危機に追い込まれていたが、
現CEOによる、リストラ等による極端な経費削減と、次々に新車を出した事に
よって立ち直っている。

だが、今回買収するクライスラーやオペルはすでに切れる所は切ってありそうだ。
またオペルやクライスラーの新しい技術は手に入るものの、新車を出すと言っても
この自動車買い控えの時期に、どの程度、売れるものなのか分からない。

そして、オペルの買収はかなり難航しているようだ。
オペル買収に名乗りをあげている企業は
主にベルギーのRHJインターナショナルとカナダのマグナ・インターナショナル及び、前述のイタリアのフィアットだが、この内、カナダのマグナはロシアの自動車大手GAZと手を組んで、買収に乗り出しているそうだ。
オペルが買収できなければ伊フィアットの野望は無駄になる。
この先どうなるか楽しみだ。